業種別にみる売掛債権の買取・活用事例
ここでは、主な業種別の資金繰りの特徴やリスク、ファクタリング活用事例をまとめました。
製造業(メーカー)のファクタリング事例
製造業は「原材料の価格の値上がり」「機械のメンテナンスなどの固定費が高い」「新しい設備や開発費が必要」「海外の企業に仕事を取られやすい」「売掛債権の回収までの時間が長い」などの理由で資金繰りが悪化することがあります。それを解決するために、ファクタリングを利用して製造業者が業績を上げた事例などをご紹介します。
建設・建築業のファクタリング事例
建設・建築業は、建築物が完成し、引き渡すことで業務が完了する「請負契約」です。例えば住宅新築の時には「契約手付金」「着工金」「上棟金(中間金)」「残代金」と4回の支払いがありますが、建物が完成するまでの期間が長く、その間も建材費や月々の下請け業者の賃金を支払うため、銀行からの借入金が必要になります。建築業・建設業での売掛金債権買取事例をご紹介します。
運送業のファクタリング事例
運輸業はトラックを購入する費用、代替や修理費用が高額です。駐車場や特殊な車両保険料も必要ですが、ガソリンやオイル代の高騰を価格に転嫁するのが難しく、事故などを起こせば荷主やスタッフへの多額の賠償金や補償も必要になります。ファクタリングを利用した運送会社のユーザー事例をまとめてご紹介します。
広告業・IT企業のファクタリング事例
広告業・IT企業などの広告代理店は、広告主から広告料が入金される前に、雑誌やサイト等の「広告先」に広告費を建て替えることがあります。紙媒体からインターネットに移行するための経費や、新規事業・事業拡大のためのオフィス経費(打ち合わせスペースの賃貸貸借料、電話やパソコンなどの経費)が必要になります。広告・IT企業の資金繰りを改善したファクタリング事例をご紹介します。
介護業のファクタリング事例
介護業は労働環境が悪いために離職率が高く、頻繁に人を募集するための人材採用経費がかかります。その他、入居者のケガや事故などのトラブルによる賠償金など「人にまつわる突然な出費が多いのが特徴です。また、月々従業員の給与など支払いと国民健康保険から支払われる介護報酬が入金されるまでにタイムラグがあります。介護業界で注目されているファクタリング、介護施設の資金調達事例などをご紹介します。
小売業のファクタリング事例
小売業は商品の売れ行きで業績が左右されます。「商品が売れない」「商品仕入れ代の値上がり「取引先の倒産」「取引の増加による仕入れ資金不足」「従業員の離職や採用経費」など、資金繰りにはさまざまなリスク要因があります。小売業との相性がよいファクタリングサービス、資金繰りを解決した事例をご紹介します。
情報報通信業のファクタリング事例
システム開発企業では「開発費が予算を超過した」「バグが頻発して納期が遅れ、入金が遅れる」「利用部門が新システムを受け入れず、受注先との賠償問題に発展した」など、想定外のトラブルで資金繰りが悪化することがあります。情報通信業者でファクタリングを利用したことでピンチを脱した事例などご紹介します。
売掛金の入金サイト、仕入や外注の支払サイトなど業種による特性がわかる事例もあれば、新規取引先からの引き合いがあっても金融機関は融資を渋るのが現実だとわかる事例もあります。
中小企業の場合、急に大口案件が舞い込んだとしても、その業務を円滑に回すためにはある程度まとまった現金が必要となることもあり、単純に受注を喜んでばかりいられないのも実情。とくに中小企業経営者なら、ビジネスそのものと同じくらい資金繰りに苦労した経験があるはず。各ページで事例を見てもらえれば、ファクタリングという資金調達が中小企業にとっては早くて手軽で低リスクだということを、リアルに感じてもらえるのではないでしょうか。
(2級FP技能士・AFP)
大阪府出身。大手金融機関で企業年金試算を担当。22年の夫の母の介護でお金の問題に悩み、FP資格を取得(2級ファイナンシャルプランナー)。FP Womanの『女性のための「お金」と「人生」に効くコラム』をはじめ、複数のメディアで「ライフプランニングとお金」をテーマに執筆活動中。